我が家の相続がまさか調停や裁判に発展するなんて…

我が家の相続がまさか調停や裁判に発展するなんて…

子どもも成人しこれでもうお金の心配は必要なし…のはずでした。ですが、9年前から頭の中で引っかかっていたことがありました。

そう…。相続税です。

実は10年前に病気で他界した父の相続手続きを行っていなかったんです。理由は、実家暮らしの姉です。

私は結婚し実家を離れて25年になりますが、気難しい性格の姉は精神的な病気を抱えていたこともあり、未婚で父と母と実家で同居していました。

その姉が遺産分割協議書に印鑑を押さないと言ったのです。

注意
遺産分割協議書に相続人の私・姉・母が同意した証として全員が印鑑を押さなければ、相続手続きができない仕組みになっています。

実家は一軒家で、父名義の家・土地・預貯金・株を合わせて相続財産が5,000万円ほどありましたが、姉が「お金の話はしたくない。それに相続税を払わなくていいから何も問題ない。」の1点張りで印鑑を押してくれなかったのです。

確かに調べた限り、2011年当時は、相続税は「8,000万円(5,000万円+1,000万円×法定相続人数)」までは相続税がかからない仕組みだったので、母とも相談し保留にしようということで話を終えました。

ですが、それから9年。母が他界したんです。

9年の間、父の相続をどうするか、母と話し合わなかったわけではないですが、母もお金の話で揉めたくないようで放置状態でした。

姉はと言うと、精神的な病気が悪化し、私が実家に行っても「来ないでくれ」の1点張りで話すらできない状況です。コロナの影響もあったのかもしれませんが、母のお葬式すら出席しませんでした。

ただ、そんな姉とも相続の話は避けて通れません。なぜなら、2014年に法改正があったようで、実質的に相続税が増税され、相続税を収めなければいけない可能性が出てきたからです。

2011年は8000万円まで無税だったのが、今回は4200万円までしか無税にならないみたいです。

問題はそれだけではありません。父の名義も変更していないため、何をどうしていいのかがさっぱり分からないんです。

姉は携帯も持っていないですし、実家に電話をしても電話も取りません。手紙を送っても音沙汰なしで、実家に行ってチャイムを鳴らしても出てくれません。

「どうしたらいいものか…。」

そんな折、息子から1通のLINEが届きました。その内容は、

今、相続の仕事にちょっと携わっててさ、相続税、10ヶ月以内に支払わな延滞税かかるみたいやけど、大丈夫なん?

寝耳に水とはこのことです。10ヶ月って情報を知らなかったんです。しかも、調べた限り、相続税は現金一括が基本とのこと。

これはやばい…

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気が重くて重くて行きたくなかったですが、先月の新聞のチラシに入っていた一般社団法人か何かの「無料相続相談」のチラシを手に取り、すぐに電話で申し込み、先週、相談に行ってきました。

「方法は弁護士に依頼して調停や裁判をおこすしかないです」

結論、アドバイザーの方にこう言われました。

理由は、遺産分割協議書に姉の印鑑がもらえなければ、裁判所を通して遺産分割を強制的に確定してもらうしか方法はないからのようです。

私は、家・土地は姉の名義に移し、父名義の預貯金のみ折半できればいいと考えていましたが、私と姉しか相続人がいないので、裁判になれば折半という判決しかありえないとのこと。

不動産は姉に譲るということで、姉に有利な内容のため、私の主張が間違いなく採用されるみたいです。

揉めたくないのは分かるけど、今、解決しておかないと私に何かあった場合、私が所有しているであろう父・母の財産の相続権が旦那や息子たちに移ることになり、息子と姉が話をしなければいけなくなる事態に発展してしまうので、私の世代で終わらせなければいけないと強く言われました。

この問題を放置すると、家で火事など何か問題があった場合、私に管理責任が発生する可能性もあるし、将来、息子に迷惑をかけるかもしれないとのこと。

「私としても、それは絶対に避けなければいけません。」

姉が憎いわけではないですが、年内に弁護士に相談して調停・裁判に向けて動く覚悟ができました。ただ、解決まで1年~2年はかかるようで、長丁場になりそうです。。。

遺産分割調停での話し合いで解決できなければ、遺産分割審判といって強制的に決めてもらう流れですが、私の場合、調停での解決は期待できないようです。

ちなみに、弁護士への報酬は成果報酬の20%程度のようです。父名義の預貯金が2400万円ほどあり、遺産分割で1200万円ほど私は受け取れる予定なので、約240万円は支払い報酬に消えてしまいます。

それでも、もうお金の問題より相続問題から解放されたい一心なので、高いとも思わないんですけどね。

本当に、我が家の相続がまさか調停や裁判に発展するなんて…の一言です。

あなたの家の相続問題は大丈夫ですか?

私からのアドバイスは一つ。それが、「不動産があるなら今から対策を考えたほうがいい」です。

正直、不動産さえなければ、姉と争う必要もなかったんです。特に、お金に困っているわけでもないので、父名義の預貯金は最悪ゼロでもいいと思っていました。

でも、管理責任など息子の代にまで問題が関わってくるなら、話は別になりますよね。もし、私に何かあった後に、姉の身に何かが起き、近隣の家に迷惑をかけて損害賠償が発生した場合、息子が賠償する責任が出てくる可能性もあるんです。

なので、自分や旦那、親に何かあったとき、どうすべきかは家族で話合っていたほうがいいです。

我が家であれば、もしかすると、父が他界した段階で母と相談し、家と土地を売り賃貸に引っ越すのも一つだったかもしれません。

私はもう無理ですが、あなたなら今から十分に対策ができます。私が今からやるとすると、まずは家の土地や建物の評価額を調べます。

なぜなら、不動産、特に土地は相続税に大きく影響を及ぼすので、概算だけでも相続税が発生するか調べられるからです。

相続税が発生しないと分かるだけでも安心感が違いますからね。

相続税の計算方法

この計算式です。課税対象額を算出できたら、後は下の表に当てはめるだけです。

課税対象額税率控除額
1000万円以下10%
3000万円以下15%50万円
5000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1200万円
3億円以下45%2700万円
6億円以下50%4200万円
6億円超55%7200万円
例えば、下記のケースで計算してみましょう
  • 相続人:母・あなた・妹
  • 父の遺産総額:8,000万円(土地含めた相続財産)
  • 基礎控除額:4,800万円(3,000万円 + 600万円 × 3人)
  • ※基礎控除額は「3,000万円+法定相続人の数×600万円」で計算する。

STEP.1
課税対象額を計算
課税対象額は3,200万円(8,000万円 – 4,800万円)となります。
STEP.2
遺産分割する

  • 母:  3,200万円 × 1/2 = 1,600万円
  • あなた: 3,200万円 × 1/4 = 800万円
  • 妹: 3,200万円 × 1/4 = 800万円

STEP.3
相続税を計算
※先ほどの表をもとに計算。

  • 母:  1,600万円 × 税率15% – 50万円 = 190万円
  • あなた: 800万円 × 税率10% = 80万円
  • 妹: 800万円 × 税率10% = 80万円

よって、あなたの相続税の総額は相続税80万円となります。

MEMO
相続人全員の合意があれば遺産分割せず、例えばあなたが100%、相続することもできます。その場合も、課税対象額3,200万円で計算するため、あなたの相続税は440万円となります。

2ステップでできる相続税の簡単シュミレーション

STEP.1
1分で不動産の売却価格をチェック

売却価格は「今、売ったらいくらになるか?」を調べるのですが、ここでは、下記の査定サイト「イエウール」を使います。全国で1,800社以上の優良不動産会社と提携しており、信頼と実績があります。

>>https://ieul.jp/(公式)

あなたが調べたい不動産の物件タイプなどを入力していくことで、最終的に売却価格が判明します。売却価格を調べたらステップ2に進みましょう!

STEP.2
売却価格 × 0.8で評価額を計算
売却価格に0.8を掛けます。その価格が「不動産の評価額」になります。

※実際の相続税における不動産評価額は、「時価×0.8」が目安とされるため。

・・・

・・・

・・・簡単ですよね。

あとは、不動産の評価額に現金含めその他の財産を加味したうえで、上述した計算方法で相続税を計算していくだけです。

土地の価値なんてほとんどないから大丈夫と言う場合も、不動産は管理責任が出てくるので、今のうちに、もし売ったらいくらになるのか?そもそも売れるのか?は絶対に調べるべきです。

なお、これはシミュレーションであって、その結果を保証するものではありません。実際に相続税を計算するとなるともっと複雑なものになります。あくまでも相続対策を考えるきっかけ作りとして、試してみてください。

結果をみて必要があれば早めに専門家(税理士etc…)に相談するのももちろんありです。相続対策は早いに越したことはないですからね。

特に、私も知らなかったのですが、不動産は小規模宅地等の特例など相続税を軽減する方法もあるので、地域の相続無料相談会などに足を運んでみてください。

どうか問題を先延ばしにせず、私の二の舞になるのだけは避けるようにしてください。

なので、「うちは大丈夫。」と安心せず、シュミレーションだけでもされることをおすすめしますよ。

>>https://ieul.jp/(公式)

※あくまでも机上査定のため、家族にも内緒で査定できます。
MEMO
正確な評価額が知りたい場合は、最後の「訪問査定を希望しますか?」の項目で「はい」を選択したらOKです。


>>https://ieul.jp/(公式)